HATAKE CLUBの畑のちかくには「妙見の森」という施設があり、そこではケーブルカーが運行されているのですが、この「妙見の森」が近々営業終了するという発表があり、このニュースを聞いた畑のメンバーから、ケーブルカーの廃止を惜しんで、「おもちゃのケーブルカーをつくって畑で動かしたい!」という企画が持ち上がりました。
そこで少し調べてみたところ、ケーブルカーにはいろいろと面白い技術が使われているようで、「一度実物を見ておいた方がいいのではないか?」と、HATAKE CLUBのメンバー数名で乗りに行くことになりました。
乗車した日は「妙見の森フェスティバル」の開催日で、たくさんのお客さんが来られていました。
実はケーブルカーの車両自体には動力はなく、山上の機械室にあるモーターでケーブルを引っ張っているそうです。
また、ケーブルは「つるべ式」という仕組みで引っ張っています。ケーブルの両端にはそれぞれケーブルカーが取り付けられており、一方の車両が上がるときにはもう一方が下がります。ケーブルカー自身の重さを利用するため、あまりエネルギーを使わず、環境にもやさしい方式のようです。
ケーブルカーはふたつの車両が1本の線路を使いますが、線路の途中でふたつの車両がすれ違う必要があります。
このような場合、普通の電車では、ポイントを使って進行方向を切り替えますが、ケーブルカーにはそのようなものはありません。
実は、ケーブルカーの外側の車輪はH型の「溝車輪」となっており、レールを左右から挟むような形状になっているのに対し、内側の車輪は「平車輪」で、単にレールの上に乗っているだけなのだそうです。
これにより、ケーブルカーは常に外側のレールに沿って進むことになり、ポイントがなくてもふたつの車両がうまくすれ違えるのだそうです。
また、線路の曲がっている場所で、ケーブルがどのように処理されているのかが気になっていたのですが、このように、縁の部分が非常に高くなっている滑車を斜めに設置し、強制的にケーブルの位置を固定していました。
滑車にはケーブルカーの重さがかかっていることになり、なかなか大胆な仕組みだと感じました。
山上からはとても綺麗な景色を見ることができましたが、残念ながらHATAKE CLUBの畑を見ることはできませんでした。